キャディの格好にはおよそ2通りあります。「ポンチョ」か「つなぎ」かです。 
    ポンチョとは上から被り、横を縛っただけのゼッケンのような形のもの。つなぎは上下がつながった修理工の方が着ているような作業着のことです。 
    どちらも前後にスポンサーの名が印刷されてあり、選手名が表示できるようになっています。つまり、キャディを見れば選手の名前が分かるようになっているのです。 
    どちらも、試合会場で配布され、試合が終われば回収されます。ポンチョの場合サイズは関係ありませんが、つなぎの場合は選手に渡される試合のエントリー用紙にキャディのつなぎのサイズを書く欄があったり、練習ラウンドの段階でサイズ合わせがあったりします。 
   
  ところで、海外の試合でつなぎを借りるのにお金を預けなければならならず、驚いた事があります。返却すればそのお金は返ってくるのですが、日本では無かった事。しかもつなぎを着用していないと、選手に罰則が科せられるので、借りないわけにはいきません。この罰則も日本には無いことです。 
    逆に海外から来たキャディが驚いていたのは、ポンチョにポケットがついていること。このポケットは頻繁に使うメモやタオルなどを入れておくのに便利で、無いととても不便に感じるのですが、海外ではポケットが有る事の方が珍しいようです。 
 
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  ポンチョ姿です。 
  一番見慣れたキャディの姿ではないでしょうか。  | 
 
 
  さて、ポンチョを着用する試合では、ゴルフウェアの代わりに「つなぎ」と呼ばれるスポンサー名やメーカーの名前が入ったウェアを着るキャディがいます。 
    「『つなぎ』と呼ばれる」と書いた理由は、上下が別々になっている物が主流になっていて、ズボンだけを着用する場合でも「つなぎ」と呼称されるからです。 
    普通にベルトをしてはく形なので、ズボンの代わりになります。支給してもらえるものなので節約にもなりますし、契約によっては宣伝として幾らかいただける場合もあります。 
    私の場合は節約の意味ももちろんありますが、つなぎをはいた姿が「これぞキャディ!」というイメージを抱かせるので、好んで着用していました。 
    このメーカーの生地が良いとか、ここのデザインが好きといった具合。 
    「つなぎフェチ」であることは否定できません。 
 
  つなぎのメリットは、機能性に優れている点と、経済的である点。 
    では、デメリットは?というと、形が限られてしまうのでお洒落では無い点と、行動範囲が限られてしまう点です。実はつなぎを着用した状態でのクラブハウスのフロント玄関の出入りと、レストランの利用は男子女子両ツアー共に原則的に禁止されています。 
    その時はゴルフウェアでなければなりません。その為、コースに着いてから着替える必要があります。また、選手が急に食事をとる事になった場合などにもまた着替えなければならず、選手を待たせる事にもなりかねないので、着用を控えているキャディも少なくありません。男子ツアーにおいては、実は短パンもつなぎと同じ扱いなので、短パンやつなぎを着用するキャディは、いつでも着替えられる状況か、非常食を持ち歩くかしています。 
 
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 つなぎのズボン部分です。 
  どちらも試合で配られるものではなく、メーカーから支給されたもの。 
  思い入れの強い2品です。 
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  私は、つなぎを着たキャディの姿に憧れてプロキャディを目指しました。 
    今でもつなぎ姿のキャディを見ると格好良いなと思ってしまいます。 
    選手の服装より個性的な場合もあるので、たまにはキャディのファッションチェックをしてみても面白いですよ。 
 
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