メモはキャディにとって必需品です。
                      しかしキャディの仕事に慣れるまでは、雨の日のこのメモに悩まされます。
                      雨に濡れるとページがめくりにくくなり、書きにくくなるどころか、時には破けてしまったりするからです。紙一枚一枚のはじをセロハンテープで補強してみたり、大きなビニール袋に入れてみたりと、自分なりに考えて工夫している姿を良く見ますし、私もよく真似しました。
                      
第59回の「便利ツール」で同じように雨の時のメモについてふれましたが、雨に濡れにくいように工夫されたカバーがあって、そこにキャディとしての経験が足されると、メモは最後までしっかりとした形で役に立ってくれるのです。
                      その経験というのは、書き込んだ情報を憶えていることとこれから得る情報を憶えること。そして、雨という情報を得て、感じること。それによってメモを開く回数は減って、選手の傘の中に自分も入っていられるときにだけ作業するので、自然と濡れることはなくなります。